お知らせ 会社案内 製品・サービス 求人情報 税務Q&A お問い合わせ

税務Q&A

■税務Q&A
◎「個人所得課税に関する論点整理」の概要(2005年8月31日)
6月21日、政府税制調査会から「個人所得課税に関する論点整理」が発表されましたが、そのねらいと内容の主なものを教えてください。

◆ ◇ ◆ ポイント ◆ ◇ ◆
  1. 今回の報告書は、来年度以降の税制改正を控えて、目指すべき個人所得課税の改革にかかわる主要な論点を整理し、抜本改革の方向性を示したものですが、この論点整理から、今後の税制改正では所得控除の縮小・廃止の範囲が大きく広がることが窺えます。


1.「個人所得課税に関する論点整理」のねらいと今後の税制改正とのかかわり
今回の報告書は、給与所得控除、配偶者控除、扶養控除等の縮小・廃止をはじめ、増税項目の羅列のようにもみえますが、現行の税制が少子高齢化など経済社会の急速な環境変化に十分対応しきれていないことから、その結果生じている個人所得課税のさまざまなゆがみ、不公平を是正し、公平・中立・簡素な税制を構築していかなければならないとし、今後4〜5年かけて行われる個人所得課税の改革の基本的な方向性を示したものといえるものです。
ここでは、平成18年度税制改正の課題として、定率減税の全廃が既定路線となって、本格的な税源移譲に伴う所得税・個人住民税の税率構造を中心とした抜本的な見直しとともに挙げられていますが、他の論点については、改正時期を明示せず、今後(消費税率引き上げなど)他税目の見直しとも適切に連携しつつ、また経済情勢も見極めながら、段階的にかつ着実に実施していくべきであるとしています。

2.具体的な論点と見直しの方向性(抜粋)
主な論点 見直しの方向性
所得区分の見直し
(10種類から9種類に)
「不動産所得」、「一時所得」を事業所得又は雑所得に統合(廃止)。雑所得の中から年金所得について独立の所得区分を設けることを検討。
給与所得控除の見直し
(控除縮小の方向)
現行の給与所得控除は過大であり見直すべき。給与所得控除という画一的な控除の仕組みを見直し、経費が適切に反映されるような柔軟な仕組みへの移行を提言。「特定支出控除」の対象範囲の拡大を検討すべき。
退職所得課税の強化 2分の1課税を利用しての事実上の租税回避の防止。現行の20年を境に控除額が急増する措置が多様化する退職金の支給実態から合理的でないことを考慮、多様な就労の形態に中立的な制度に見直すべき。
配偶者に係る人的控除
(配偶者控除・配偶者特別控除)
のあり方の見直し
夫婦のあり方や家事労働の経済的価値、女性の就労増加と税制の中立性、一定所得以下の配偶者がいる夫婦における二重控除(配偶者控除及び配偶者自身が受ける基礎控除)の問題点を踏まえ根本的に見直すべき。配偶者を含めた課税単位の問題として、2分2乗方式の採用の検討。
子育て支援のための税制の検討 現行の所得控除方式のほかに、財政支援という意味合いが強い税額控除方式によることも考えられる。扶養控除の対象者に係る年齢制限の導入を検討すべき。特定扶養控除については、縮小する方向で見直しが必要。子育て対策上の課税単位の問題としてN分N乗方式の採用の検討。
事業所得の見直し 事業所得の必要経費は正しい記帳に基づく場合にのみ認め、そうでない場合は一定の「概算控除」のみを認める。
譲渡所得の分離課税の検討 土地、株式の譲渡所得は分離課税とされているが、ゴルフ会員券等その他の資産の譲渡益についても同様の取り扱いとすることを検討すべき。
実効税率の水準 日本の実効税率は諸外国と比べて極めて低い状況にあり、課税ベースや税率構造の見直しにより、税負担の水準を引き上げることが課題。
課税ベースの見直し
(各種控除)
広く公平に負担を分かち合うとの観点から、課税ベース縮小の原因となる非課税所得、各種控除のあり方を議論することが重要。
税率構造の見直し 国から地方への税源移譲に伴い、所得税及び個人住民税の税率の見直しが必要。国・地方を通じた税負担の変動を極力抑制する方向。
所得税:5%の税率区分を設ける(住民税率一本化対応)。個人住民税と合わせて最高税率50%という現行の水準は妥当。
個人住民税:所得割の税率のフラット化が基本。税率は10%一本化。保険料控除は廃止すべき。現年課税への移行の可能性の検討。

(株式会社ムトウ コンサルティング事業部 税理士 宮下)
BACK ▲ 
TABUKI MEDICAL INSTRUMENTS CO., LTD.
Copyright(c) 2003 Therapy Co., LTD. all rights reserved.